江口洋介さんの事故報道に思うこと
俳優の江口洋介さんがバイクで転倒、骨折などで全治2ヶ月ほどの重傷を負い入院したとのニュースが伝えられました。報道によると、接近してきた自転車との接触を避けるために自らバイクを転倒させて接触を避けた結果、怪我をされてしまったとのこと。これだけ聞けば、ほとんどの人は江口さんの行為を賞賛し、自転車に乗っていた人を責めるというか、自転車に非があったのではないか、と思うことでしょう。
実際、ネット上では江口さんの相手=自転車に乗っていた男性を守るために自らが犠牲になった行為や、接触を避けるためにとっさにバイクを転倒させた高い運転技術に賞賛が集まっています。
が、これでいいのでしょうか。と、あえて言ってみたい。
自転車が正しく交通ルールを守って走行していたのに江口さんが気付かずに、このような結果になってしまったのではないか。自業自得といったら厳しすぎる言い方ですが、自らの落ち度が招いてしまった結果ではないのか、ということです。今のところ私が見たニュースの伝え方では、江口さんが正しいというか善であり自転車が悪である、そういう印象を視聴者に安易に植え付けてしまう気がするのです。ただ、こうは書きましたが、私も今回の事故の原因の大半は自転車側にあるのではないかと思っています。なぜなら、バイクを倒してまで接触を避けたということはよっぽどの猛スピードで接近してきたか無灯火で江口さんが気付かなかったかそれ以外の無謀な運転をしていたから、としか思えないからです。
こういった事故のニュースを伝える時は結果、事実だけではなく、その事実が起きた原因、今回の場合で言えば例えばの話ですが自転車の暴走や無灯火が原因なのか、江口さんの見落としが原因なのか、といったところまで第一報では無理にしても、その後の報道できちんと伝えないと、視聴者、ニュースを受け取る側はどうしても怪我をした側に同情というか肩入れをしがちだと思うのです。特にそれが有名人の方となると。もっとも、有名人の場合は好感度によって視聴者の受け取り方が違ってきてしまうという面もありますが・・・仮に江口さんが自転車側で、怪我をしたバイクの人が一般人だったらこのような報道になっていたでしょうか?江口さんが自転車で走っていてバイクの一般人が接触を避けようとして転倒して怪我をして入院した場合、報道すらされないでしょうし、もし報道されたとしてもバイクが勝手にこけただけ、のような感じというか、伝え方で終わってしまうのではないでしょうか。
なお、断っておきますが、私は江口さんが嫌いなわけではありません。むしろ好きな俳優さんの一人で、彼が主演している「救命病棟24時」シリーズは毎回欠かさず見ていましたし、蛇足になりますが奥様の森高千里さんのファンでもあり、昔何度かコンサートにも行き、ヒット曲となった「渡良瀬橋」を実際に現地まで見に行ったほどです。今回の事故で7月から放送予定の「救命病棟24時」第4シリーズがどうなるのか・・・心配です。
今問題となっている足利事件においても、警察や検察、裁判所に問題があるのは言うまでもないですが、当時のマスコミも警察や検察が逮捕、起訴したのだからと鵜呑みにして伝えたわけですから、片棒を担いだと言えなくもないと思いますし、その後の松本サリン事件において申し開きの出来ないほどの過ちを犯しているわけですから、報道の仕方、伝え方という点において改めて検証というか、自戒をしてもらいたい、そう思います。政治や事件など、他人の悪に対しては正義感を気取って厳しく追及しておきながら、自らが犯した過ちに対しては反省がない、甘い、改善が見られない、今のマスコミにはそんな体質がまだまだ残っているような気がするのです。それに加えて、知識というか常識力の低下。テレビにおいてはテロップやフリップでの誤字脱字で司会者(主にアナウンサー)が頭を下げてお詫びして訂正するのは日常茶飯事といってもいいような状態。もっと自らを律する必要がマスコミにはあるはずです。大きな力を持っているからこそ。
最後になりますが、江口さんの早期回復と復帰を祈るばかりです。


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